リノシス開発者ブログ

株式会社リノシスのエンジニアブログです。

Mackerelを導入してみた

リノシスでエンジニアしています高科です。

リノシスでは元々サーバー監視はAWSのCloudWatchでゴリゴリとやっていたのですが、 サービスが増え、さすがにカスタムメトリクスをcronで送る、という設定を続けるのはきつくなってきました。 サービス落ちてたら自動で再起動したい、という新しい要件にも対応したいので、そこを作り込むのはしんどい、、、

そこで、専用の監視SaaSを導入したい!と提案したところ、社長から即答でOKいただいたので、早速社内エンジニアと比較検討開始! 最終的にNewRelicとMackerelかな〜となりましたが、すでに社内の別チームで試験的に使われていたMackerelでやっていく事になりました。 (個人的にも国産SaaSを推していきたいな、という隠れた意図があったのは秘密です。)

ありふれた導入体験記ですが、地味にハマったポイントがあったので、ブログにします。

サーバーへmackerel-agent導入

Mackerelの導入は簡単。公式ドキュメントはこちらです。

注意点はAmazon LinuxのOSバージョンによって方法が変わってくるとこですね。 あと地味にステージング環境だと、インストールでメモリが足りなくて、失敗しました。 swap領域を設定して、回避。(具体的な設定方法はこちら

リノシス では基本Rails+unicorn+nginxを使ってるので、unicornのメトリクスをチェック。専用のプラグインをインストールします。

yum install -y mackerel-agent-plugins
yum install -y mackerel-check-plugins

設定ファイル編集

configファイルを編集します

vim /etc/mackerel-agent/mackerel-agent.conf

以下が設定です。 unicornのプロセス数をチェックして、2以下だった場合はアラートを出します。 ここで地味にハマったのが、ユーザーを指定してもbash_profileを読み込まないで実行されるようで、bundleコマンドがnot foundになっていました。 あと言語設定も必要だったようです。 もっと上手い方法あるのでしょうか?

($USER, $HOME_DIR, $APP_DIRは適宜変換してください)

[plugin.metrics.unicorn]
command = "/usr/bin/mackerel-plugin-unicorn -pidfile=/var/www/cm-dev/shared/tmp/pids/unicorn.pid"
[plugin.checks.check_unicorn]
command = ["check-procs", "--user", "$USER", "--pattern", "unicorn", "--warning-under", "2", "--critical-under", "1"]
action = { command = "bash -c '[ \"$MACKEREL_STATUS\" != \"OK\" ]' && export LC_ALL=en_US.utf-8 && source $HOME_DIR/.bash_profile && source $HOME_DIR/.bashrc && cd $APP_DIR && bundle exec unicorn_rails -c config/unicorn.rb -E production -D", user = "$USER" }

delayed_jobも使ってるので、そちらもチェックして、再起動処理を入れます。

[plugin.checks.delayed_job]
command = ["check-procs", "--user", "$USER", "--pattern", "delayed_job", "--critical-under", "1"]
action = { command = "bash -c '[ \"$MACKEREL_STATUS\" != \"OK\" ]' && export LC_ALL=en_US.utf-8 && source $HOME_DIR/.bash_profile && source $HOME_DIR/.bashrc && cd $APP_DIR && RAILS_ENV=production bin/delayed_job restart", user = "$USER" }

そしてDISK監視はこれ

[plugin.checks.disk]
command = ["check-disk", "--path", "/", "--warning", "10%", "--critical", "5%"]

ちなみにうまく動かない時はDEBUGログ出力をONにすればデバッグできます。 verbose = true とすることで、DEBUGログの出力を有効にできます。

(最初は勝手がわからず、DEBUGログがある事すらわからず無為に時間が過ぎていきました。。。)

実際に運用してみて

個別の環境によって違うと思いますが、リノシスのサーバーはこれで無事監視できました。 あとはMackerelのWebコンソールでSlackに通知するように設定したら運用開始できました。

個人的には外形監視(https,httpでアクセスして動作しているかの監視)をとても楽に導入できたのがとても良かったです。 慣れたら1分もかからずに外形監視を導入できます。

リノシスでは提供サービスがすごいスピードで増えてるので、監視環境を整えるのも大変でしたが、Mackerel入れてからはそんなに苦ではないです。

1台当たりの価格なので、ステージングなども監視し始めると、EC2の料金よりも高いのでは?となってしまうあたりがちょっと厳しいですが、安定運用のためには仕方ないのかな、という感じもします。

ベンチャーで運用監視だけするエンジニアを抱える余裕がない会社(そんな余裕ある会社、なかなか無いと思いますが)には必須のツールだと思いました。

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